インフレと為替レートの関係

卸売物価や消費者物価は、インフレを考察する要素でもあるため、一国の通貨当局にとっては金融政策を決定するために大切な要因であると考えられるでしょう。その数字の状況次第では、金融政策を引き締めていくべきか、もしくは緩和基調で進めていった方がいいのかといった関係から、為替レートが動くことがあるようです。

たとえば、アメリカの卸売物価や消費者物価の上昇率が高い傾向にあり、インフレになりそうな様子であれば、通貨当局は引き締めの方向で金融政策を取ります。この場合、金利は高めに推移することが予想されますから、ドルは強含みになるという判断が可能だというわけです。対して、物価上昇率があまり高くなくインフレの心配が少なければ、通貨当局は緩和気味の金融政策をとって、景気を良くする方向へと進みます。そこで、ドル金利が下がるという予測が立てられますから、ドル売りに動く人が増えるでしょう。

これは外貨売却・外貨購入が行われる市場ではよく見られる行動パターンです。しかし、常にこうなるわけではありません。インフレ率が高い国は経済に不安があるということの現れでもありますので、そうした国へ積極的に投資をする人は少なく、すでに投資している人は引き上げるという判断が働くからです。そうなると、その国の通貨を売却する人が多くなるといえます。実際多くの発展途上国では、インフレの影響で為替レートが安くなり、輸入物価が高くなってさらにインフレが加速するという悪循環がみられるそうです。